下ネタへの嫌悪感について親友と語り合う女性のイメージ

先日、同性の親友とお酒を飲んでいたとき、彼女が職場で言われた下ネタの話になりました。

「何カップ?」
「お尻大きいね」

話しながら、彼女の表情がだんだん険しくなっていくのが分かりました。その場では笑って流したけれど、思い出すだけで嫌悪感がこみ上げる——そう話す彼女を見て、私も心当たりがありすぎて、深くうなずいてしまいました。

不思議なのは、同じような話でも、まったく嫌じゃないどころか、少しドキッとする相手もいることです。この違いはどこから来るのか。彼女の話を聞きながら、二人であれこれ考えてみました。

この記事では、下ネタへの嫌悪感がどこから生まれるのかを、親友のリアルな体験をたどりながら整理していきます。

この記事のポイント

下ネタへの嫌悪感を分けているのは、内容ではなく信頼関係でした。

同じ言葉でも、信頼のない相手からだと警戒に、信頼のある相手からだとドキッとする言葉に変わります。嫌悪感は、あなたが心が狭いからではありません。

  • 不快さの正体は、性的な対象として一方的に見られることへの警戒です
  • 痴漢やセクハラと似た感覚がよみがえるため、体が拒否するのは自然な反応です
  • その場でうまく流せなくても、はっきり嫌だと伝えていいことです

もはやトラウマ!?親友の下ネタ体験ワースト3

グラスを片手に、親友の口からは次々と「忘れられない一言」が出てきました。

何年経っても耳に残っているという、彼女のワースト3です。

ワースト1位:「俺、ドキドキしちゃったよ」

「上司に『S・Mどっち?』って聞かれて、正直に答えたの。そしたら返ってきたのがそれ」

しかも、気味の悪いニヤニヤした表情つき。

「引くを通り越してゾッとした。それ以来、あの人とは関わらないようにしてる」

グラスを置く手に、少し力がこもっていました。

<h3>ワースト2位:「お尻、大きいね」</h3>

「言葉そのものより、それを口に出された瞬間が無理だった。あ、性的な目で見られてるんだって」

勝手に妄想の対象にされている気がする。しかも、コンプレックスに土足で上がり込まれるようなもの。

「心底軽蔑した」

彼女はそう言い切りました。この「土足で上がり込む」という表現が、後々まで私の頭に残ることになります。

ワースト2位:「お尻、大きいね」

「言葉そのものより、それを口に出された瞬間が無理だった。あ、性的な目で見られてるんだって」

勝手に妄想の対象にされている気がする。
しかも、コンプレックスに土足で上がり込まれるようなもの。

「心底軽蔑した」

彼女はそう言い切りました。

この「土足で上がり込む」という表現が、後々まで私の頭に残ることになります。

ワースト3位:「何カップ?」

「これはもう、ネットの常連。匿名だと、お酒の席よりひどいの平気で飛んでくる」

楽しく話していた時間が、その一言で一気に台無しになる。

「うっかり答えたら、絶対このあと勝手に想像されるんだろうなって。それ考えると、もう無理」

ランキングに入らなかったものも山ほどあって、「全部ワースト1でいい」と彼女は笑っていました。

笑いながら、目は笑っていませんでした。

男性からの下ネタになぜこんな拒絶反応が出るのか

聞きながら、私はある共通点に気づきました。

彼女が嫌がっているのは、言葉そのものより、その言葉の「先」にあるものだということです。

  • 今夜の「おかず」にされるのではないか
  • 恥ずかしがる反応を、密かに楽しまれているのではないか
  • 頭の中で勝手に妄想を広げられているのではないか

「それ、まさに」と彼女は身を乗り出しました。「言われた瞬間に、この人いま頭の中で何か考えてるって直感する。その気持ち悪さなんだよね」

言葉は入り口にすぎず、その奥にある視線に反応している。ここが、単なる潔癖とは違うところだと思いました。

彼女からは、友だち伝いに聞いたという話も出てきました。

「今日のパンツ何色?」からの追い打ち

職場の男性からの一言に、ムッとした表情を返したら——「冗談じゃん〜。冗談通じないなんてつまんない」とヘラヘラ返されたそうです。

「その二段構えが一番きついの」と彼女は言いました。最初の一言で怒りが頂点なのに、被害妄想扱いの追い打ち。加害者本人から「考えすぎ」と言われることほど、腹立たしいものはありません。

気遣いを装った体への言及

別の知人が、上司から体のリズムに踏み込むような聞き方をされた話。「耳を疑ったって言ってた」と彼女。

仲は良好だったから、体調を気遣ってくれただけだと信じようとしても、気持ち悪さは消えなかったそうです。善意の顔をしているぶん、かえって扱いに困る種類の不快さです。

「昨日は彼氏と盛り上がったの?」

また別の友人が、上司から言われた露骨な一言。その場は笑顔でやり過ごしたものの、以降その上司への嫌悪感は消えなかったといいます。

「笑ってかわしたその子、本当にえらいと思う」と彼女は言いました。私も同感でした。かわせてしまうことが、必ずしも平気であることを意味しない——むしろ我慢の証だったりします。

下ネタを言われたときの心境

話しているうちに、彼女がふと黙りました。

「あのさ、この感じ……前にも味わったことある気がする」

何かと聞くと、少し声を落として続けました。

親友が挙げた、あのときの気持ち
  • 気持ち悪い
  • 悔しい
  • 許せない
  • 怖い

「この胃の奥から逆流してくる感じ、痴漢に遭ったときとほとんど一緒なんだよね」

彼女は以前、電車で痴漢に遭ったことがあるそうです。混んでいるのかと思っていたら、扉が開いた瞬間に体を触られ、そのまま人混みに紛れて逃げられた。とっさに声も出せなかったといいます。

「後に残ったのは、触られた悔しさと、そういう人がいるっていう怒りと、またやられるかもっていう恐怖。ぜんぶ一気に来た」

このとき、私は下ネタへの嫌悪感の正体が少し見えた気がしました。下ネタも痴漢も、同じ「一方的に性的な対象にされる」体験なのだということです。

痴漢やセクハラは、加害者が捕まれば社会的な制裁があります。でも下ネタは、同じ暴力性を持ちながら、どこか罪だとも思われていない。彼女が「余計にムカつく」と言ったのは、そこでした。

それでも嫌じゃない下ネタもある

ここで、ずっと引っかかっていたことを彼女にぶつけてみました。同じような話でも、まったく嫌じゃない相手っている、と。

「いる」と彼女は即答しました。

「恋人とか、兄弟とか、仲いい友達までなら平気。むしろ彼氏に『今日の服、ちょっとドキッとした』とか言われたら、逆にスイッチ入るかも」

さっきまで軽蔑と言っていた人と同じ人とは思えない返事でした。この落差はどこから来るのか。二人でしばらく考えて、たどり着いた答えが信頼関係です。

信頼のない相手からセンシティブな言葉が来ると、ギョッとして警戒する。でも、距離が縮まって信頼が育った相手からだと、同じ言葉がドキッとさせる言葉に変わる。

「たとえ今の彼氏でも、初対面でいきなり下ネタ言う人だったら、絶対好きになってない」

その一言で、私は腑に落ちました。言葉の内容が問題なのではなく、誰が言うかで意味が反転するのです。順番が逆——信頼の前に性的な言葉が来ると、それはもう警戒の対象にしかなりません。

下ネタへの嫌悪感は親友ひとりだけの感覚ではなかった

家に帰ってから、彼女の話がずっと頭に残っていました。信頼できる相手になら性的な話もできる、という感覚。あれは本当に、彼女だけのものなのか。

調べてみると、そうではありませんでした。編集部が2022年に実施した調査(女性104名・複数回答あり)で、性的な話題を含むやりとりで相手に何を求めるかを聞いたところ、上位はこういう結果でした。

性的な話で相手に求めること 割合
悩みを相談できること 63%
聞き上手であること 59%

編集部調べ(2022年・女性104名・複数回答あり)

上位に来たのは、興奮でも刺激でもなく、悩みを相談できること、ちゃんと話を聞いてくれることでした。

性的な話で女性が求めているのは、下ネタそのものではなく、安心して話せる相手だということです。親友が「信頼関係が基準」とたどり着いたのは、彼女の実感であると同時に、多くの 女性 が抱えている感覚でもありました。

とはいえ、そういう相手は、異性でも同性でも、そう簡単に見つかるものではありません。

当サイトでは、さまざまな体験談やリアルなお悩みを紹介しています。なかなか話せないコンプレックスや、性の楽しみ方を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ|下ネタへの嫌悪感は、心が狭いからじゃない

親友との夜を振り返って、下ネタへの嫌悪感の正体が見えてきました。不快さの根っこにあったのは、軽率な言葉で気分を害されること、性的な対象として一方的に扱われること、そして痴漢やセクハラの記憶がよみがえって相手を警戒してしまうことでした。

男性の多くは、仲良くなるつもりで、冗談のつもりで下ネタを口にするのかもしれません。でも受け取る側は、その言葉から相手の性欲を察知して、警戒心を強めてしまう。すれ違いの構造は、たぶんここにあります。

逆に言えば、すでに信頼が築けている相手なら、同じ言葉もドキッとするやりとりに変わり、ときにはコンプレックスを打ち明けられる機会にすらなります。順番さえ間違えなければ、性的な話は関係を壊すものではないのだと思います。

その場でうまくかわせなくても、笑って流せなくても、それはあなたが未熟だからではありません。冷静に「それは言われたくない」と伝えていい。親友も、そう主張するようになってから、下ネタを言われる回数が減ったと話していました。

嫌だと感じる自分を、責める必要はどこにもありません。

ヒミツのひな談編集部
著者プロフィール:ヒミツのひな談編集部

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